子供の心の健康のために知っておきたいわきがケア

子供の心の健康のために知っておきたいわきがケア

子供の心の健康のために知っておきたいわきがケア

わきがが原因で心の病になることも

わきがというのは、以前は中高校生以上、あるいは成人してから本格的に発症することが多いものでした。しかし、子供の成熟度が早まりつつある現代は、わきがの低年齢化も進んでいます。早くて小学生から、わきがの独特の臭いを発するようになる子供もいるのが現状です。わきがは、体を不潔にしていると臭うというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、原因はそれだけではありません。確かに、何日もお風呂に入らず、汗や垢がたまっていると体臭が出るものです。しかし、わきがの場合は、それに加えてアポクリン汗腺からの分泌液が関係しています。

アポクリン汗腺からの分泌液に、汗や雑菌が混じることで、吐き気をもよおすほどの悪臭を放つようになるのです。アポクリン汗腺が多いと、分泌液も増えて、臭いがきつくなる仕組みです。これは体質的なものであり、清潔にしていないのが原因というわけではありません。しかし、子供にそんな理屈は理解されず、「臭い」という部分だけが注目されるものです。子供というのはとても正直で、時に残酷でもあるものです。わきがに関しても、「なんか臭いね」とか「こいつ、生ゴミみたいな匂いがする」などのキツイ言葉を平気で口にすることがあります。その結果、子供はひどく傷つき、落ち込んでしまうことがあるでしょう。

すっかり自分に自信をなくしてしまうこともあるかもしれません。さらに、悪臭というのは我慢できるものではないのも問題です。臭いものからは離れたいと感じるものですから、自然に仲間外れにされるようになることもあります。生理的に受け付けられないという理由で、いじめの対象になることもあるでしょう。本人は何も悪いことをしていないのに、周囲に嫌われ、のけ者にされる。そうなると、心が壊れてしまうこともあります。表面的には健康上に何も問題がないように見えても、心はすっかりボロボロ、鬱や引きこもりになってしまうこともあるでしょう。子供が「学校に行きたくない」というのは、実はわきがが原因ということもあるのです。

とはいっても、子供自身にできることは限界があります。「お風呂に毎日入っているのになぜ?」と感じることもあるでしょう。その結果、必要以上に潔癖になり、1日に何度も衣服を変えたり、何度も何度もシャワーを浴びないと気が済まなくなることもあります。そうなると、日常生活を過ごすのが困難になってしまうでしょう。ですので、親がしっかりと、子供のわきがを向き合ってあげることが大事です。「若いんだから、誰だって臭うのが当たり前」と笑い飛ばしたり、軽くあしらったりしないことです。親にそういう態度を取られてしまうと、子供はもはや誰にも相談することができなくなり、ひとり苦しみを抱えこむことになりかねません。

そうではなく、きちんと寄り添うことです。腋毛の処理の仕方や制汗剤を揃えてあげるようにしましょう。子供のつらい気持ちを理解し、一番の理解者となり一緒になって悩みを解決してあげることが、心の健康を保つために大事なことでもあるのです。

 

手術という最終手段もある!

思春期の子供というのは、体の急激な変化に戸惑い、精神面でも不安を抱えるものです。小学校までは似たり寄ったりだった成績に、大きな差が出始める時期ですし、人間関係の悩みも生じるようになります。親や先生が介入することがなくなり、子供同士で人間関係を形成するようになる時期でもあるでしょう。さらに、異性を意識し始め、恋愛感情が芽生えるようにもなります。そうなると、ストレスも多くなるものです。さらに、思春期には、アポクリン汗腺が発達し、ますます分泌液を出すようにもなります。ストレスとアポクリン汗腺とが最高潮に達することで、わきががひどくなることになります。

そうなると、子供は、もはや抱えきれなくなってしまうこともあるでしょう。必死で毎日ケアしていても、一向に改善が見られない場合、「生きるのがつらい」と考えてしまうこともあるかもしれません。そういう場合は、わきがを手術で治すということも可能です。これは、臭いの元となるアポクリン汗腺を手術で除去するという方法です。そうすることで、分泌液が排出されなくなり、臭いが発生しなくなるというわけです。「病気でもなく健康体なのに手術なんて…」と親は思うかもしれませんが、子供にしてみると病気とまったく同じレベルの苦しみであるのです。放置しておくと、心がすっかり参ってしまい、正常な日常生活を送れなくなってしまうこともあります。

手術をする費用は安くはありませんが、入院する必要はなく、日帰りできるのが一般的です。傷口が残る場合もありますが、わきの下ですので目立ちません。それよりも、日々のストレスから解放されるという大きなメリットがあります。体臭、それも悪臭というのは就職や恋愛、結婚にまで影響を及ぼすものです。成績優秀で性格もよく、ルックスも悪くないのに、臭いのためにチャンスを逃すのは非常にもったいないことでもあるでしょう。それを防ぐためにも、普段から親は子供にできる限りのことをしてあげることです。臭いは食生活でも変わりますので、食事の内容にも気を付けてあげてください。

肉やニンニク、ニラなど、臭いがきついといわれるものは極力減らすようにするとよいでしょう。ファーストフードも避けることです。ティーンの子供たちはファーストフードを好むものですが、「悪臭の原因になるんだよ」としっかり指導することです。さらに、お風呂環境を整えて、ゆっくりと入る習慣をつけてあげましょう。しっかりとお風呂で汗を流し、雑菌や油分を落とすことで、臭いの発生を抑えられることになります。それから、腋毛の処理と制汗剤の使用です。制汗剤はその子の体質に合う場合と合わない場合があるので、いくつか試すとよいでしょう。臭いがうまく抑えられるものがみつかるまで、根気強く探すことです。

親が、自分のわきが改善のために全面的に力になってくれると思えるだけでも、子供は安心するものです。温かく包み込み、少しでも不安を解消することが、心の健康を維持するための大切なポイントだといえるでしょう。